pj-sinの日記 3rd season

jazzとfusionとrockを愛してやみません

孫がまた遊びに来た

(ガラっ~)

孫「来たよお」

爺「おおっ、待っとったよ!夏休み終わりの新学期、小学校はどう・・」

孫「で、行ったの?地元アイドルグループの劇場公演」

爺「(ギクッ!)ハ、ハハッ・・・何のことじゃな・・?」

孫「みんな知ってるよ、爺の〇〇Bのな〇ちゃん推しは。ほら、ここにな〇ちゃんのクッションキーホルダーが隠してるじゃん!」(書棚の2段目の引き出しを開ける)

爺「こ、こりゃっ!そこを開けちゃイカン!」

孫「居酒屋『鬼奴』のマスターが学校の帰りに会って言ってたよ。爺がモバイル会員でついに当選したって前祝とか言って飲み過ぎて酔っ払ったって・・・みんないる前で恥ずかしいったらありゃしない」

爺「ウググっ・・・(くそう鬼奴めっ!)」

孫「でどういう感じだったの?」

爺「妙さん(義理の娘・孫の母)には内緒じゃぞ。劇場に行くとな、まずチケット購入、身分証明証を忘れてはいかん」

孫「そりょそうでしょ、今日びは」

爺「そういうものか?で、でじゃな、手の甲に目には見えない、しかし特別な光を当てると浮かび上がる魔法のスタンプを押されるんじゃ、その辺りでもう興奮しきりじゃな!」

孫「ブラックライト対応の紫外線スタンプでしょ。遊園地とかの再入場でもあるよ」

爺「・・・そ、そうじゃな(初耳)」

孫「それから?」

爺「おおっ、そうじゃ。そこから時間になると案内があって割り当ての番号順に並ぶんじゃ。番号プラカードは貼ってあるので大体自分の番号までは行けるんじゃが、細かい番号は並んでる者同士、声掛け合って確認するんじゃ。ファン同士のちょっとした交流、これもイイもんじゃ」

孫「またちょっと話できたからって舞い上がって『失礼ですがお宅の推しは誰ですかな?ワタシなどは、な〇ちゃんで・・・(爺のモノマネ)』なんかダラダラ話しかけてウザがられてたんじゃないの?」

爺(ビクッ!)「は、ははは・・・そのようなことは・・・」

孫「で?」

爺「うむ。でじゃな、並ぶのが廊下から階段まで並ぶんじゃが、階段には扇風機が踊り場ごとに置いてくれてるんじゃが何より暑い!エアコンがないからのう・・・アイドル応援の団扇あるじゃろ、あれは必携と思ったのう。並んでる時は扇げて公演が始まったら応援も出来るというスグレモノじゃ。まあ並ぶのもほんの一瞬じゃがの」

孫「なら我慢しなよ」

爺「お、おお、そうじゃな。それから金属探知機のゲートをくぐるんじゃがその時に白い100均で売ってるようなプラの籠をもらってそれに所持品を入れて係の人に危険物がないか見てもらう。大きなバッグは前もってコインロッカーに入れとかないといかん」

孫「アイドルはファンとの距離が近くなって来て物騒な事件も起こってるからねえ」

爺「そうじゃ!その通りじゃ!あのようないたいけな子たちが自分の身をさらしてまで・・・(涙声)」

孫「いやそういうのもういいから!で?」

爺「う、うん。そうじゃな・・・で返してもらった白い籠を持ったまま順番に入場して行ったら好きな席に座るんじゃ。と言っても早く入った人はもう前に座っておるから大体は番号順、入場順に前から詰めておる」

孫「何列目くらいだった?」

爺「I列で後ろから3列目ぐらいかのう」

孫「そのくらいがちょうど紛れてワル目立ちしなくていいよ」

爺「そ、そうじゃな。それでここがポイントなんじゃが、白い籠を持ったまま入場してるじゃろ、これを立ってる係員さんに直接返しちゃイカン!そんなことしたら自分から『新規』と言ってるようなもんじゃ」

孫「え、じゃあどうするの?」

爺「ふふふ、これがの、列の反対側の席からみんなが順に乗せて重ねながらこちらへ回してくるんじゃ。これに自分も乗せてまた反対側へお渡しする。見事なファンのリレーじゃ。まあこういったことは『古参』しかわからんじゃろうがの」

孫「・・・(直接係員さんに返したな)」

爺「そのうち公演の注意点を女性が説明し始める。随分と親し気な調子でのう、あ〇てぃんという人じゃったが・・・」

孫「影アナだよ。あれメンバーがやってるんだよ」

爺「そうなのか?・・・」

孫「検索してある程度基礎知識入れて行った方がいいって」

爺「そうじゃな、御説ごもっとも。それから待つことしばし。いよいよビイト音楽がかかったかと思ったらファンの定番の応援が始まる」

孫「オープニングね」

爺「しかし立つことは禁止とあ〇てぃんさんに聞いておるからみんな言うことを聞いておる。傍若無人なふるまいをするものなどおらん」

孫「そりゃそうだよ。そんなことしたら公演中止でその人出禁だよ」

爺「そうじゃ!断固とした処置をせにゃならん!ワシの考えを言えばの・・」

孫「もういいから!それから?」

爺「それからはビイト音楽の嵐じゃ。結婚騒動のりり〇んも元気にしておったし。ファンも応援がすごかったのう。意外と研究生がすごいダンスで頑張っておったのう。何より2期が全体を引っ張っておった。」

孫「な〇ちゃんのとこね」

爺「うむ!そこじゃ。なんとな〇ちゃん、新曲の『まじかシンガポール』ではセンターを見事に熱演しておった。応援してきたかいがあった、ワシは間違っておらんかった、そういう気持ちがこみあげて来てのう・・・」

孫「イイ年して泣きなさんなよっ」

爺「そ、そうじゃ!ワシがしっかりせんとイカン!ゆ〇つんはダンスがキレキレ、ま〇きゅんはしゃべりと仕切りが一流、モ〇ちゃんはパフォーマンスが繊細、子供と思っておったや〇りなは色っぽい音楽を熱演、こ〇ちゃんはダンスのすごさと笑顔の愛くるしさのギャップ、あー〇んは次世代エースとしてのプライドを十分に感じさせてくれたし、研究生でおっとりしとると思っておったも〇るんやこ〇なちゃんもしっかりとしたパフォーマンスだった。こ〇みんとめ〇みんがお休みだったのは残念じゃったが・・・。あと、ゆ〇は、彼女はもうグループ昇格じゃ」

孫「・・・(意外としっかり見てるな)」

爺「あとはコギャル(死語)っぽいなりの他のグループから出張してきた子がよかったのう」

孫「その子があ〇てぃんだよ。またぎで出てるんだよ。レベル高いよ」

爺「そうじゃ!レベルが高い(繰り返しただけ)。全体的にはアイドルアイドルした曲は『おにゅーの上〇き』くらいであとは大人っぽい、力強い曲調じゃ」

孫「思ったよりパワフルなんだね」

爺「圧がすごいんじゃ。気を抜くと押されてしまうぞっ」

孫「ふ~ん・・・すごいね」

爺「で、帰りは偶然あった磯〇水産で祝勝会じゃ」

孫「あーずるいっ!自分何もしてないのに」

爺「フフフ、貝三昧じゃ。貝つゆがじゅわっと染み出してのう~」

孫「それを聞いちゃ~もう早くご飯連れてってよ」

爺「おお、そうじゃそうじゃ!回転寿司でも・・・」

孫「ここまで聞いてお母さんにも内緒な訳だから・・・ステーキでしょ。それも、い〇なりじゃなくってホテルのね~」

爺「ま、待てっ!今は年金の入金前で・・・」

孫「ふっふ~知ってるよー。な〇ちゃんのキーホルダーの下にへそくりが・・・」

爺「こ、コラッ!引き出しを開けちゃイカンっ!」

 

(このお話は決して、フィクションです)